植村信保のブログ

保険アナリスト植村信保のブログ

2011年10月08日

「経営なき破綻」の英訳版

 

1990年代後半から2000年代初頭にかけて起きた
中堅生保の相次ぐ経営破綻を扱った拙著
「経営なき破綻 平成生保危機の真実」
の英訳版が誕生しました。

海外で自分の研究内容について紹介した際などに、
しばしば「論文の英語版はないの?」という問い合わせを
いただいていたこともあり、大変ありがたく思っています。

中堅生保の相次ぐ経営破綻には、バブル崩壊後の
日本の厳しい経済環境が影響したことは否定できません。

しかし、個別事例を詳細に検証した結果、破綻に至るには
ビジネスモデルや経営者、経営組織といった会社固有の
内的要因が重要な意味を持っていたことが浮き彫りになりました。

おそらくこれは日本の生保業界に特有の話ではなく、
海外でも参考になる普遍的なものを含んでいると思います。

ご関心のあるかたは、公益財団法人アジア生命保険振興センター
までお問い合わせ下さい。



※写真の水上マーケットはAmphawa(アムパワー)です。
 運河に面して発達した町で、いまは地元で人気の観光地とか。
 バンコクから車で2時間くらいでした。


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2011年04月16日

保険経済価値規制の是非

 

週刊金融財政事情の4/18号の特集は
「保険経済価値規制の是非を問う」です。
自分が登場しているので、ご紹介だけさせていただきます。

「市場整合的な保険負債の評価は規制、開示になじむか」
というタイトルがついた座談会では、経済価値評価に基づく
保険会社のソルベンシー規制やリスク管理、開示について、
様々な論点が挙げられています。

出席者は日本生命のアクチュアリー、ソニー生命と東京海上の
リスクマネジャー、および監督当局という顔ぶれ。

ちなみに、他の媒体では、それぞれにインタビューを行い、
それを座談会形式に構成して掲載することもあると聞きますが、
実際にきんざいの会議室で座談会を行い、そのエッセンスが
掲載されています。


座談会のほかには、

「経済価値ベース規制の流れを理解するために」
(キャピタスコンサルティングの森本祐司さん)

「生保経営におけるMCEV開示の意義」
(ソニー生命の花津谷徹さん)

「保険会社に対する健全性規制の最近の動向」
(後半に保険会社のERMについて私も書いています)

といった論文が載っています。


なお、今ならきんざいのHPで全文が確認できます
(21日まで。大震災に伴うサービスです)。ご参考まで。
きんざいHPへ


※地元・大倉山ではここの桜が一番気に入っています
 (写真は10日です)。


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2010年03月19日

卒業

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卒業シーズンですね。
わが家でも息子が中学を卒業し、高校に入ります。
第一志望ではないとはいえ、めげずに頑張ってほしいです。

実は私も13年近く勤めた会社を卒業することになりました。
保険の世界から足を洗うわけではありませんが、
4月からはこれまでとやや違ったところから
保険業界や保険会社を見ていくことになります。

感無量と言いたいところですが、ぎりぎりまで業務をこなし、
ようやく今週になってバタバタと引き継ぎを行っています。
あと1日で片付くのか、かなり怪しくなってきました...

とはいえ、これまで多くのかたにお世話になり、
感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。m(_ _)m

なお、今のところブログは続けるつもりでいます
(あくまで個人的な「趣味」ということになるのでしょうか)。


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2010年03月02日

インタビュー記事のご紹介

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2月に私のインタビュー記事が2紙で掲載されました。

一つめは2/18(木)の保険毎日新聞です。
新春特別企画「『保険自由化』を振り返る」の第13回でした。

インタビューの骨子は次の通りです。

・自由化で変わったことは、①健全性を確保する枠組み、
 ②経営の多様化が進んだこと

・消費者にとって商品や購入ルートの選択肢が広がったが、
 多様化した商品をどうやって比較検討して購入したらいいか、
 その情報が欠けている

・保険会社は自らの財務基盤を将来にわたって安定させるために、
 リスク管理の実効性をどう高めるかが求められている

・生損保とも戦後中核としてきたマーケットが日本社会の変容とともに
 行き詰まりを見せており、保険市場の変化に対応したビジネスモデルの
 再構築が課題になっている

実のところ他のかたのインタビューを読んでいないので、
企画の全体像はよくわかっていません。


もう一つは2/22(月)のフジサンケイ・ビジネスアイです。
「生保陣取り合戦 第2幕」という特集記事のなかで、
私のインタビュー記事が載っています。

こちらも簡単にご紹介しましょう。

・金融危機で国内生保が有利になったというより、
 やっと同じ土俵での勝負が始まった

・差別化を図るために、外資は新たな販売チャネルの開拓や
 独自のビジネスモデルを作り上げた。結果的に、
 既存のやり方に固執する国内生保は外資にシェア拡大を許した

・新規契約が取れないからといって、ただちに経営危機に陥る会社が
 あるわけではないが、だからといって、このままでいいわけではない。
 外資にしても、いつまでもあぐらをかいていられるわけではない

・国内、外資にかかわらず、いかにニーズをとらえるかが
 本当の意味で問われる時代がきている


2月は他にもいくつか取材を受けているのですが、
一番多かったのは第一生命の株式会社化・上場に関するものでした。
ただ、残念ながら私は株式アナリストではないので、
あまりお役に立てなかったかもしれません。


※広島風お好み焼きは出前もできるのですね。
 ちょっとびっくりしました。


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2010年01月28日

「不良債権と金融危機」

またまた本の紹介です。今回は私が関わっているものです。

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内閣府・経済社会総合研究所が企画した研究会
(私たちは「バブル・デフレ研」と呼んでいました)
の成果を書籍にまとめたものが、年末に出版されました。

慶応大学出版会HPからそのまま引用すると、

「バブルの発生から崩壊、その後のデフレとその克服への対応。
 1980年代からの四半世紀日本経済の経済動向と経済政策を、
 様々な視点から点検・評価する。わが国を代表する研究者、
 官民エコノミストの総力を結集し貴重な反省・教訓を後世に伝える
 画期的研究シリーズ全7巻」

ということで、

本書「不良債権と金融危機」はその第4巻となります。

私は第6章「生命保険会社の経営悪化」を執筆しました。

この本だけでも13人が執筆し、488ページのボリュームです。
全部で7巻あり、それぞれに名だたる学者やエコノミストなどが
バブル・デフレ期の日本経済についての論文を寄せています。

しかも、各々の論文を単にまとめただけではなく、
分科会ごとに発表&議論の機会があり、それを反映させています
(当たり前かもしれませんが、念のため)。

それにしてもこの出版不況の折に、よく本になったなあと思います。
このあたりの事情は全くわかりません。
でも、研究の成果が本になるのとならないのとでは
やはり違いますよね。

多くのかたに読んでもらうといった性格の本ではありませんが
(アマゾンで買っても5040円です)、バブル・デフレ期の金融について
研究者等の視点から論じた貴重な書籍となっていますので、
機会がありましたらぜひご覧下さい。


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2009年12月21日

きんざいに書きました

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今週の週刊金融財政事情(2009.12.21)に拙稿が掲載されています。
「金融危機と保険会社のリスク管理態勢」というタイトルです。

11月の日本アクチュアリー会・年次大会で発表した内容を
銀行と保険のつながりを中心に加筆修正しました。

ご参考までに前文を引用します↓

 米AIGの経営危機が金融システムの動揺を招いたように、
 日本でも銀行と生保の関係は強く、かつ、以前よりも多面化、
 複雑化している。このため銀行だけではなく保険会社のリスク
 管理態勢にも十分注意すべきである。

 筆者のインタビュー調査によると、リスク管理の実効性は
 保険会社によって大きくばらついていた。ある程度機能した
 会社では、経営意識の高さ、単一モデルに依存しない体制、
 実行可能性の高さといった特徴がうかがえた。


この号には保険関係の論文がもう一つ掲載されています。
タイトルは「金融危機後の国際的な保険監督規制の動向」。
損保協会の前国際部長で、現在はジュネーブ協会アドバイザーの
松下勝男さんによるものです。
最近の規制強化の動きをわかりやすくまとめています。


※銀座で白いプーさんをみつけました。


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2009年11月05日

パネルディスカッションに登場

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日本アクチュアリー会の年次大会でパネリストを務めました(11/5)。

パネルディスカッションは初日午後の特別企画
「金融危機とERM」の後半イベントでした。

前半は「金融危機への対応」について、
国際アクチュアリー会の日笠克巳会長、金融庁監督局の天谷知子さん、
日本銀行金融機構局の神津多可思さんが、それぞれ30分ずつスピーチ。

後半はパネルディスカッションで、
ニューメリカルテクノロジーズの鳥居秀行(リスクモデリングの課題)、
ソニー生命の花津谷徹さん(MCEVの見地からのリスク管理)、
タワーズ・ペリンの土井和行さん(金融危機でERMはワークしたか)、
最後に私(リスク管理の実効性)の順番でそれぞれ20分ほど話をした後、
パネリスト同士で質問したり、司会や会場からの質問に
パネリストが答えたりという構成でした。

私はともかく、人選がよかったので興味深い話が次々に出てきて、
全体として時間が足りなかったなあという印象でした。

私のプレゼンの目玉は、日本の保険会社の「リスク管理態勢実態調査」です。
日本で事業を行う24の保険グループ(総資産1兆円以上)のうち、
21グループ(25社)のリスク管理担当者へインタビューを集中的に実施。
日本の保険会社がどのようなリスク管理態勢をとっていて、
今回の金融危機でリスク管理がどのように機能したのか、
あるいは、しなかったのかについて報告しました。

日本の保険会社の話だったので、「わかりやすかった」
「自社が全体のなかでどのあたりにいるのかがわかってよかった」
「他社も同じようなことで苦労していることがわかった」
といった感想をいただきました。

今のところ未定ですが、今回の発表内容については
別の機会に何らかの形で発表したいと考えています。


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2009年10月05日

東洋経済「生保・損保特集号」

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先週末に2009年版の「生保・損保特集号」が出ました。
今回は「販売チャネル 終わりなき改革」という副題がついています。
必ずしも販売チャネルの話ではありませんが、
私も原稿を書いていますので、まずはそのご案内です。

東洋経済のHPへ

タイトルは「ポスト金融危機の保険経営」。
金融危機が保険会社経営に与えたインパクトについて触れたうえで、
ポスト金融危機の保険経営について、

 ①リスク管理態勢の見直し
 ②製販の関係正常化

という二つのテーマを述べています。詳しくは特集号をご覧下さい。

とは言いながら、実のところ手元にまだ特集号がないので
全体像を確認していません(冷汗)。
近いうちに特集号についてもコメントしたいと思います。

※前回に続きパリのマルシェ(市場)です。
 地下鉄Nation駅のそばで、水曜と土曜に開かれます。


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2009年09月06日

ヨーロッパ出張



このところテレビによく出ている「鳩山さんのそっくりさん」が
私に似てると、妻と息子から言われました。
鳩山さんに似ているのではなく、そっくりさんのほうです(笑)。
自分ではあまりそのように思わないのですが...

自分でも似てるなあと思ったのは、オメガトライブのカルロストシキさん
(わかりますか?日系ブラジル人です。ちなみに今は似ていません)。
20年前の話ですが、彼が出ているテレビを観て、
自分が歌っているのではないかと思いました^^


ところで、このブログは成田空港で書いています。
7月の台湾、8月の米国に続き、今回はヨーロッパです。
もともと、この出張が最初に決まっていたところ、
次々に新たな出張が入り、毎月どこかに出かけるはめになりました。

G20がロンドンで開催されたばかりですが、
日本にいると、ヨーロッパの経済・金融情勢はいまひとつよくわかりません。
うまくブログを更新する時間があれば、
米国のときのように、いろいろとコメントしたいと思います。


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2009年06月09日

「ステップアップ!保険窓販」

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きんざいのFP向け月刊誌「ファイナンシャル・プラン」の6月号は
「ステップアップ!保険窓販」と題した窓販特集でした。

 ファイナンシャル・プランのHPへ

このなかに私のインタビュー記事が掲載されています。
「生命保険マーケットの概況と銀行窓販の今後の行方」というタイトルで、
保険マーケットの変化や銀行の置かれている現状などについてコメントしました。

特集では、三菱東京UFJ銀行の保険窓販レポートや、
RML株式会社・清水英孝代表による「生命保険のセールス話法」
などが掲載されています。

清水さんの記事は、金融機関の保障性商品販売について
どのような論理・技術が必要なのかを解説したものです。
これを読むと、セールスは科学なんだなあと思います。

「銀行窓販は損保系生保のモデルに似ている」という主張には私も同感です。

10年少し前、膨大な損保の顧客に対して生保を販売しようと参入した損保。
ところが損保系生保のクロスセル率は10年で5%前後にとどまっています。
今度は銀行が膨大な顧客基盤に対し、生保の保障性商品を
提供しようとしているわけですね。
今のところ成功モデルは必ずしも確立していないようですが、
果たしてどうなるでしょうか。

記事によると、損保系生保のクロスセル率が期待を下回ったのは、
損保系生保が見込み客の位置付けを間違えたことと、
モデルの異なる外資系生保の手法を採用したことなどが要因としています。

単に各種の生保販売話法を覚えるのではなく、
「関係性が薄く、生保を欲しいと思っていない顧客から契約を得るには
どうしたらいいか」を考えるべきという主張には説得力があります。

※写真は横須賀線・新川崎駅です。日吉と新川崎の近さを実感しました。


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