
2009年08月06日
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保険業界紙「インシュアランス(損保版)」8月号第1集に載っていた
東京海上リスクコンサルティング・指田朝久BCM事業部長のインタビュー記事。
このところ新型インフルエンザが話題になることはほとんどなくなりましたが、
よくまとまっていて勉強になりました。
まず、マスメディアを中心に混乱が目立つとのこと。
・弱毒性が強毒性に変異 → このような変異はしないそうです
・弱毒性だから安心 → 弱毒性でも致死率が2%になりえます
・新型ウイルスは変異する → 新型だけが変異するのではなく、
季節性インフルエンザも変化しています
日本では今冬に5000万人が感染するとの予測があります。
少なくとも何千万人単位で感染者が出ると見るべきだそうです。
しかも、WHOでは感染被害が3年間続くと見ています。
今の致死率が低い新型インフルエンザで可能性が高い危機は、
「最初の集団感染企業となり、大きく報道されること(=風評被害)」
「突発的な集団感染で特定の職場の機能が突然マヒすること」
など。強毒性インフルエンザや地震被害のリスクとはかなり違いますね。
※写真はみなとみらいです。
2009年08月05日

2009年版の生損保ディスクロージャー誌が公表されています。
多くは「○○生命の現状」というタイトルの冊子です。
決算発表時には公表されないデータもいくつかありますし、
沿革や経営陣、経営方針といった会社情報をつかむのに
ディスクロ誌は役立ちます。
かつてはディスクロ誌を入手するのが結構大変でした。
保険業法で一般の縦覧が義務付けられているにもかかわらず、
頼んでももらえなかったり、いちいち目的を聞かれたりしました。
今は各社のHPからダウンロードすることができます。
ディスクロ誌にしか載っていないデータとしては、
・契約年度別の責任準備金残高(生保)
・契約者配当準備金明細表(生保)
・利息及び配当金等の分析(生保)
・受再保険料・出再保険料の推移(損保)
・出再保険料の格付けごとの割合(損保)
・事故発生からの期間経過に伴う最終損害見積額の推移(損保)
などなど。
このほか上場損保では、決算短信が連結中心となったため、
ディスクロ誌にしか掲載されない個別決算データもあります
(有価証券の時価情報など)。
昨年5月に開業したライフネット生命のディスクロ誌を見たところ、
三利源やソルベンシー・マージン比率(SMR)の考え方の図解、
保険料の構成についての解説、第三分野のストレステストおよび
負債十分性テストの説明などが載っていて、参考になります。
ちなみに同社のSMRは41117%(2009年3月末)でしたが、
開業初年度ですし、SMRにはビジネスリスクが反映されないため、
これは指標の限界なのでしょう。
※写真は伊豆急「リゾート21」です。
2009年08月02日

損害保険労働組合連合会(損保労連)の機関誌「GENKI(げんき)」には、
労連が開催したセミナーの講演録が載っています。
80号には、日本損害保険協会の竹井直樹さん(業務企画部長)、
金融庁監督局の長谷川靖保険課長の講演録などがありました。
以下では、私の目に留まったところをご紹介しましょう。
竹井さんの講演(3/18)は「保険自由化10年と損害保険業界」。
冒頭に損保協会の紹介があり、250名の職員のうち、
95%以上がプロパー職員ということ。
ロビー活動よりも、苦情・相談対応や業界インフラ関連業務の
ウエートが多いそうです。
竹井さんは保険自由化がもたらしたものとして、
・消費者や保険契約者の利便性の向上
・商品の複雑化
・消費者視点の欠如
を指摘したうえで、
「殺伐とした消耗戦を回避するためにも、新たな業界秩序の構築が必要」
と話し、具体策(標準約款のオーソライズと公表)を示しています。
私もよく考えてみたいと思います。
金融庁の長谷川さんは「保険監督行政の現状と課題」。
4/1の開催です。
・連結ベース(またはグループベース)で監督していくことの重要性を
AIGの件で感じている
・大和生命から引き出せる教訓は、「ビジネスモデルの持続可能性」
「SMRの見直しを」
・ストレステストを含めた統合的なリスク管理が非常に大事
などが財務に関する課題が話の中心だったようですが、
コンプライアンスに関して、
「若干懸念しているのは、(中略)何か保険金の支払い額は
少ないほうがいいとする評価システム・体制がありはしないか」
「損害率に対して目標値を設定している会社がありはしないか」
というコメントもありました。
※写真は伊東温泉です。
植村信保(Uemura Nobuyasu)。
保険アナリストとして、主に生命保険会社や損害保険会社の経営分析を行っています。
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